平成30年度 長崎労災 病院指標

整形外科の診断群分類別患者数トップ5は、上記のとおりです。最も多かったのは、大腿骨頚部骨折などに対し、人工骨頭挿入術や骨折観血的手術を行った方で、年間退院件数は320件でした。平均年齢が約84.3歳と高く、転院率が83.7％となっています。転院率が高いのは、術後のリハビリテーションを積極的に行えるよう、他の医療機関と連携した地域連携パスを使用しているからです。手術から術後のリハビリは当院で行い、在宅復帰に向けてのリハビリは他病院で速やかに行えるよう、診療情報の共有を図っています。2番目に多かったのは椎間板ヘルニアに対し、椎間板摘出術や脊椎固定術を行った方で166件でした。脊椎のヘルニアは状態に応じて様々な手術を選択します。椎間板摘出術では、在院日数も2週間程度となりますが、脊椎固定術となると在院日数は長くなる傾向です。3番目に多かったのは、脊柱管狭窄症に対し、脊椎固定術を行った方です。4番目に多かったのは変形性股関節症に対し、人工関節置換術を行った方で101件でした。5番目に多かったのは、膝関節症に対し、人工関節置換術を行った方で86件でした。

内科の診断群分類別患者数トップ5は、上記のとおりです。最も多かったのは、小腸大腸の良性疾患に対し内視鏡を用いた大腸粘膜切除術を行った方で123件となっています。2番目に多かったのは、胆管結石等による胆管炎に対し、内視鏡を用いた手術を行った方で67件となっています。3番目に多かったのは、誤嚥性肺炎に対し、手術や人工呼吸器等を行わなかった方で36件です。4番目に多かったのは、肺がんの疑いに対し、気管支鏡を気管や気管支の中に挿入して観察、組織や細胞などの検体を採取する検査を行った方で29件です。

外科の診断群分類別患者数トップ5は、上記のとおりです。最も多かったのは鼠径ヘルニアに対する鼠径ヘルニア手術を行った方63件です。多くが腹腔鏡による手術となっています。2番目は、乳がんに対する乳房切除手術となっています。3番目と4番目は結腸直腸がんのベバシズマブ化学療法でとなっています。遠方や高齢の方が多いため、1泊2日か2泊3日での化学療法入院が多くなっています。

脳神経外科の診断群分類別患者数は、上記のとおりです。最も多かったのは外傷性頭蓋・頭蓋内損傷で外傷性硬膜下血腫に対し血腫除去術を行います。2番目に多かったのは脳内出血で降圧治療を行います。3番目に多かったのは脳梗塞に対する保存的加療です。脳梗塞発症日3日以内の方にエダラボンといわれる注射で加療を行った方となっています。当院は地域連携パスを使用しており、他の回復期リハビリテーション病院等と連携し、当院での加療後もリハビリが必要な方は転院を行っており、転院率は31.2％となっています。4番目に多かったのはてんかんで痙攣を鎮静化させ予防薬の調整を行います。5番目に多かったのは、未破裂動脈瘤に対し、脳動脈血管カテーテル検査による入院が26件となっています。

循環器内科の診断群分類患者数トップ5は、上記の通りです。1,3,5番目の疾患は、心臓に血液を送る冠動脈という血管に異常が起こる疾患です。冠動脈が狭くなる疾患を“狭心症”といい、完全に閉塞すると“心筋梗塞”を起こすことがあります。正確な診断のために冠動脈の血管造影検査を行ったり、狭くなったり閉塞した冠動脈を開大する治療を行っています。カテーテルという細い管を主に手首の動脈に挿入して心臓の近くまで進めて行います。血管造影検査のみであれば､2泊3日のクリニカルパスで対応しています。
2番目の徐脈性不整脈とは、心拍数が減少して心機能が低下した患者さんにペースメーカーという医療機器を局所麻酔で植えこむ手術です。
4番目の頻脈性不整脈とは、心拍数が上昇しすぎて心臓の働きが低下した患者さんの治療を行います。薬を使って心拍数を低下させたり、乱れた脈を正常に戻す治療を行います。

形成外科の診断群分類別患者数トップ5は、上記のとおりです。最も多かったのは、骨軟部腫瘍に対する良性腫瘍手術となっています。また、年間件数は10件未満ですが、ガングリオン摘出術、外傷による腱縫合術や熱傷に対する皮膚の植皮術などの診療も行っています。

皮膚科の診断群分類別患者数トップ5は、上記のとおりです。最も多かったのは、帯状疱疹の方で抗ウイルス薬の点滴等で治療を行います。

泌尿器科のの診断群分類別患者数トップ4は、上記のとおりです。最も多かったのは、前立腺の悪性腫瘍疑いで前立腺生検検査を行った方です。

麻酔科の診断群分類別患者数は、上記のとおりです。症例数が10件未満となっており、個人情報の特定が懸念されるため記載しておりません。

救急科の診断群分類別患者数は、上記のとおりです。症例数が10件未満となっており、個人情報の特定が懸念されるため記載しておりません。

整形外科は脊椎、関節、外傷、手の外科と多岐にわたる疾患を診ています。手術症例数のトップ5において最も多かったのは、骨折観血的手術（大腿等）でした。ほとんどが大腿骨骨折の手術であり、術後のリハビリを速やかに行うため、他医療機関に転院を図る地域連携パスを活用しています。2番目に多かったのは人工関節置換術でした。変形性股関節症、膝関節症で188件でした。3番目、4番目の多かったのは、脊椎固定術です。脊柱管狭窄症、脊椎すべり、分離症や腰椎椎間板ヘルニアと様々な疾患の手術に対応しています。5番目に多かったのは、椎間板摘出術です。椎間板ヘルニアに対して行われます。上位5つの手術全て年間100症例以上となっています。

内科での手術件数トップ5は上記のとおりです。最も多かったのは、大腸ファイバー下にて大腸ポリープを切除する手術で125件でした。大腸ポリープ切除術はクリニカルパスがあり、切除後に下血等が無ければ1日2日の入院となるようにしています。2番目に多かったのは消化管出血に対し内視鏡下に止血術を行う手術で47件でした。3番目に多かったのは、黄疸等で閉塞された胆管にステントといわれる材料で閉塞部を開通される手術で45件でした。

外科での手術件数トップ5は上記のとおりです。最も多かったのが、鼠径ヘルニアに対して腹腔鏡下で行う手術で53件でした。2番目に多かったのは、主に抗がん剤投与のために静脈下へカテーテルを植込む手術で48件でした。3番目に多かったのは胆のう結石等に対して腹腔鏡下で行う手術が44件となっています。4番目に多かったのは乳がんの方に対して行われる乳腺悪性腫瘍手術29件です。5番目に多かったのは結腸がんの方に対して開腹で行う腫瘍切除術27件でした。

脳神経外科の手術件数トップ5は上記のとおりです。最も多かったのが、頭部外傷等で発生する慢性硬膜下血腫の除去術の52件でした。次に多かったのは、脳腫瘍に対する摘出術で17件となりました。3番目に多かったくも膜下出血や未破裂動脈瘤に対して行われる脳動脈瘤頸部クリッピング術の15件でした。脳動脈頸部クリッピングに関しましては、未破裂の脳動脈瘤に行う場合と、急性発症疾患でもあるくも膜下出血では在院日数は異なります。くも膜下出血の方が在院日数は長くなります。4番目に多かったのは未破裂脳動脈瘤に対して行われるカテーテルを用いたコイル塞栓術などの脳血管内手術の12件です。5番目に多かったの脳梗塞や脳血管塞栓症に対し行う開頭脳血管バイパス術などの動脈吻合術の10件となりました。

循環器内科での手術件数トップ5は上記の通りです。1，4番目はそれぞれペースメーカー移植術と交換術です。心拍数が低下することで障害が起こる疾患の患者さんに、局所麻酔でペースメーカーを移植する手術を行います。ペースメーカーは電池で駆動する医療機器で、約10年前後で交換が必要です。入院日数は移植術で約10日間、交換術で約7日間です。クリニカルパスに沿った医療を行っています。2,3,5番目は心臓に血液を送る冠動脈の疾患で、狭心症・心筋梗塞といった患者さんにステントという器具を冠動脈に留置する治療です。予定入院の方は4～5日で退院できるようにクリニカルパスを作成しています。

形成外科の手術件数及びその他実施している手術は上記のとおりです。

皮膚科で実施している手術は上記のとおりです。

泌尿器科で実施している手術は上記のとおりです。

麻酔科で実施している手術は上記のとおりです。