令和5年度 長崎労災 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 25 84 60 112 207 423 892 1526 1188 425
当院は小児科、産婦人科を標榜していないため、乳幼児、小児の方が少ない傾向です。70歳から79歳の方が1,526名と、最も多く、次いで80歳から89歳の方が1,188名となっています。入院患者さんのうち、70歳以上の方が全体のほぼ6割を占める年齢構成となっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 296 21.46 25.50 87.84 84.78
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 123 32.34 19.55 31.71 69.80
070343xx01x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 前方椎体固定等 手術・処置等2 なし 118 26.03 19.94 16.10 70.50
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 86 6.03 4.76 2.33 56.88
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 66 19.76 15.66 9.09 72.30
整形外科の診断群分類別患者数トップ5は上記のとおりです。最も多かったのは、大腿骨頚部骨折などに対し人工骨頭挿入術や骨折観血的手術を行った方で、年間の退院件数は296件でした。平均年齢が約83才と高く転院率87.8%となっています。転院率が高いのは、術後のリハビリテーションを積極的に行えるよう他の医療機関と連携した地域連携パスを使用しているからです。手術から術後のリハビリまで当院で行い、在宅復帰に向けてのリハビリは他病院で速やかに行えるよう診療情報の共有を図っています。2番目は、変形性股関節症に対して人工関節置換術を行った方で123件でした。3番目は、腰部脊柱管狭窄症に対して脊椎固定術を行った方で118件でした。4番目は前腕骨折に対して骨接合術を行った方で86件でした。
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 215 2.29 2.61 0.47 70.05
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 57 15.67 8.75 5.26 74.44
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 45 29.82 20.60 46.67 85.13
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 36 15.64 13.52 22.22 79.11
040040xx99200x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 2あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 28 4.11 2.98 0.00 71.79
内科の診断群分類別患者数トップ5は上記のとおりです。最も多かったのは、小腸大腸の良性腫瘍に対し内視鏡を用いた大腸粘膜切除術を行った方で215件でした。2番目は胆管結石等による胆管炎に対し内視鏡を用いた手術を行った方で57件でした。3番目、4番目は誤嚥性肺炎、腎臓・尿路の感染症に対して薬物療法を行った方で45件、36件でした。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 76 6.92 4.55 3.95 69.45
060035xx99x4xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 31 3.16 4.42 0.00 71.58
060040xx99x6xx 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 6あり 30 3.00 4.34 0.00 72.73
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 27 9.89 6.87 7.41 72.52
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1 なし 23 13.65 9.88 0.00 65.65
外科の診断群分類別患者数トップ5は上記のとおりです。最も多かったのは、鼠径ヘルニアに対し手術を行った方で76件でした。多くが腹腔鏡を用いた手術となっています。2番目、3番目は結腸直腸がんに対し化学療法を行った方で31件、30件でした。4番目は胆嚢炎に対し腹腔鏡手術を行った方で27件でした。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 40 11.05 9.88 27.50 79.32
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 35 20.86 15.70 60.00 74.51
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 34 17.26 19.09 58.82 69.18
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 32 10.69 8.38 28.13 67.97
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 22 7.14 7.19 4.55 71.00
脳神経外科の診断群分類別患者数トップ5は上記のとおりです。最も多かったのは、外傷性頭蓋内損傷で外傷性慢性硬膜下血腫に対して血腫除去術を行った方など40件でした。2番目は脳梗塞に対しでエダラボンという脳保護剤を使った治療を行った方で35件でした。当院は地域連携パスを使用しており他の回復期リハビリ病院等と連携し当院で加療後もリハビリが必要な方は転院を行っており、転院率は約60%となっています。3番目は脳内出血に対し降圧治療などを行った方で34件でした。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1 なし、1,3あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 29 12.03 9.77 17.24 84.62
050070xx99000x 頻脈性不整脈 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 28 17.36 5.97 14.29 80.21
050050xx9910x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 19 2.89 3.05 0.00 72.53
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし 17 4.00 4.26 0.00 64.18
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 16 17.25 11.54 12.50 74.31
循環器科の診断群分類別患者数トップ5は上記のとおりです。最も多かったのは、徐脈性不整脈という心拍数が減少して心機能が低下した患者さんに、ペースメーカーという医療機器を局所麻酔で植え込む手術を行った方で29件でした。2番目は頻脈性不整脈の方です。心拍数が上昇しすぎて心臓の働きが低下した患者さんの治療を行います。3番目、4番目は心臓に血液を送る冠動脈という血管に異常が起きる疾患です。冠動脈が狭くなる疾患を狭心症といい、完全に閉塞すると心筋梗塞を起こすことがあります。狭くなったり閉塞した冠動脈を開大する治療を行っています。カテーテルという細い管を動脈に挿入し心臓の近くまで進めていきます。血管造影であれば、2泊3日のクリニカルパスで対応しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 なし 34 9.59 6.85 5.88 74.50
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 27 12.15 7.75 3.70 72.81
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 23 17.65 13.52 8.70 74.04
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患 その他の手術あり 定義副傷病 なし 19 11.37 7.08 10.53 70.79
11022xxx01xxxx 男性生殖器疾患 精索捻転手術等 10 5.20 3.69 0.00 49.50
泌尿器科の診断群分類別患者数トップ5は上記のとおりです。最も多かったのは、膀胱がんに対して内視鏡を尿道を通して膀胱内に挿入し腫瘍をつまみとったり電気メスで削りとったりする手術を行った方で34件でした。2番目は前立腺肥大症の方に内視鏡を尿道内に挿入し肥大した前立腺を尿道粘膜とともに切り取る手術を行った方です。3番目は腎臓尿路の感染症の方で抗菌薬による薬物療法を行った方です。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1 なし 16 3.63 3.93 0.00 55.44
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1 なし - - 4.28 - -
070380xx01xxxx ガングリオン 関節滑膜切除術等 - - 4.27 - -
070010xx010xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1 なし - - 5.14 - -
160660xxxx10xx 皮下軟部損傷・挫滅損傷、開放創 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし - - 18.60 - -
形成外科の診断群分類別患者数トップ5は上記のとおりです。最も多かったのは皮膚の良性腫瘍に対して腫瘍の摘出手術を行った方です。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 25 - - 12 - 1 8,7
大腸癌 21 25 19 29 68 1 8
乳癌 37 42 - - 31 1 8
肺癌 - - 22 37 - 1 8,7
肝癌 10 - - 16 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
延べ数で計上しているため、1名の方が化学療法で年10回入退院を繰り返した場合10件と計上しています。項目欄の-は年間症例10件未満となっています。なお、当院はアスベスト吸引が原因となった肺癌(労災)の方も入院されていますが、この集計表には含まれておりません。胃癌の早期(StageⅠ)の方は内視鏡手術(粘膜下層剥離術)と外科的手術(胃切除術)を行っています。大腸癌はStageⅢまで外科的手術(結腸切除、直腸切除)の適応です。StageⅣ、再発の方は化学療法の入院が多くを占めています。乳癌は早期の手術実施例(乳腺悪性腫瘍摘出術)がほとんどです。進行癌に対しては化学療法の入院を行っています。肺癌はStageⅢb、Ⅳの方が多く化学療法目的入院の方がほとんどです。当院には呼吸器外科がなく、手術可能と診断した場合は専門医へ紹介しています。肝癌は肝臓へ経皮的にカテーテルを入れ、抗癌剤を投与する療法(TACE)が全体の半数を占めています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 35 16.60 78.69
重症 10 29.00 86.60
超重症 - - -
不明 - - -
当院で最も多かったのは中等症の35件でした。当院は小児科がなく高齢の方の治療が多いことが影響していると考えられます。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 175 21.65 78.19 42.05
その他 20 18.35 76.85 3.08
当院の脳梗塞の約90%は、発症3日以内となっています。入院後速やかにリハビリテーションを開始し、早期退院・転院を目指しています。急性期離脱後は、当院の地域包括ケア病棟や、脳卒中連携パスを使用して他の回復期リハビリテーション病院等と連携し、リハビリの継続を行っています。入院患者のうち45%程度が他院へ転院しリハビリを継続しています。また、就労者に対しては、両立支援(復職支援)を積極的に行っています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(股) 等 190 2.64 31.71 28.95 72.08
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 182 1.81 21.80 79.67 82.81
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方椎体固定) 128 2.34 24.48 14.06 69.91
K0811 人工骨頭挿入術(股) 等 126 1.85 16.47 87.30 84.71
K1422 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方又は後側方固定) 123 3.50 29.76 47.15 71.89
整形外科の手術件数トップ5は上記のとおりです。最も多かったのは、変形性股関節、膝関節に対して行う人工関節置換術で190件でした。2番目は骨折観血的手術
(大腿等)で182件でした。ほとんどが大腿骨骨折の手術であり、術後のリハビリを速やかに行うため他医療機関に転院を図る地域連携パスを活用しています。
3番目、5番目は脊椎固定術でした。脊柱管狭窄症、脊椎すべり症、分離症、腰椎椎間板ヘルニアと様々な疾患に対応しています。
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 205 0.40 1.49 0.98 70.04
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 45 1.27 19.64 11.11 77.00
K654 内視鏡的消化管止血術 24 1.21 13.75 8.33 75.25
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 23 1.00 6.39 0.00 70.57
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 21 0.86 8.10 0.00 78.62
内科の手術件数トップ5は上記のとおりです。最も多かったのは、大腸ファイバー下にて大腸ポリープを切除する手術で205件でした。大腸ポリープ切除術はクリニカルパスがあり、下血等がなければ1泊2日の入院になるようにしています。2番目は黄疸等で閉塞された胆管にステントといわれる材料を留置し閉塞部を開通させる手術で45件でした。3番目は消化管の出血を内視鏡下に確認し止血する手術でした。4番目、5番目は早期大腸癌や早期胃癌の方に対して内視鏡を使用して消化管の内腔から粘膜層を含めた粘膜下層までを剥離し病変を一括切除する手術でした。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 59 1.15 4.36 3.39 68.98
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 47 2.06 8.51 6.38 71.36
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 29 0.79 5.28 0.00 66.45
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 17 0.94 4.59 0.00 65.71
K6335 鼠径ヘルニア手術 17 1.41 5.94 5.88 71.06
外科の手術件数トップ5は上記のとおりです。最も多かったのは鼠経ヘルニアに対して腹腔鏡下で行う手術で59件でした。2番目は胆石等に対して腹腔鏡下で胆嚢を摘出する手術で47件でした。3番目は主に抗癌剤投与のために静脈下へカテーテルを植え込む手術で29件でした。4番目は乳癌の方に行う乳腺悪性腫瘍手術(部分切除、郭清なし)で17件でした。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 45 0.49 12.49 28.89 80.36
K178-4 経皮的脳血栓回収術 19 0.47 19.26 52.63 77.74
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 13 6.31 32.23 30.77 74.23
K1781 脳血管内手術(1箇所) 10 0.50 25.80 40.00 73.20
K6092 動脈血栓内膜摘出術(内頸動脈) 10 5.40 14.20 10.00 74.30
脳神経外科の手術件数トップ5は上記のとおりです。最も多かったのは頭部外傷等で発生する慢性硬膜下血種の除去術で45件でした。2番目は脳梗塞に対して行う経皮的脳血栓回収術です。3番目は脳腫瘍の方に対して行う腫瘍摘出術で13件でした。4番目、5番目は脳動脈瘤などに対いて行う脳血管内手術、脳梗塞、脳血管障害に対して行う動脈血栓内膜摘出術でそれぞれ10件でした。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 33 1.00 7.21 3.03 74.09
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) 27 1.37 9.78 3.70 72.81
K841-6 経尿道的前立腺吊上術 26 2.27 6.85 3.85 79.46
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 23 1.61 9.65 8.70 71.13
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 10 1.10 14.90 0.00 69.00
泌尿器科の手術件数トップ5は上記のとおりです。最も多かったのは膀胱がんに対する膀胱悪性腫瘍手術で33件でした。2番目は前立腺肥大症に対して行う経尿道的前立腺手術で27件でした。3番目は前立腺肥大症い伴う排尿障害に対して前立腺用インプラントを用いて尿道開口部を広げる手術で26件でした。4番目は結石や水腎症に対する経尿道的ステント留置術でした。5番目は腎癌、腎盂癌、尿管癌に対する腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術で10件でした。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 20 2.15 9.90 15.00 84.20
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 15 6.33 6.47 6.67 67.47
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) - - - - -
K597-2 ペースメーカー交換術 - - - - -
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) - - - - -
循環器科の手術件数トップ5は上記のとおりです。1番目に多かったのはペースメーカーの移植術で20件でした。心拍数が低下することで障害が起こる疾患の方に局所麻酔でペースメーカーを移植する手術です。ペースメーカーは電池で駆動する医療機器で約10年前後で交換が必要です。2番目は心臓に血液を送る冠動脈の疾患で狭心症、心筋梗塞といった方にステントという器具を冠動脈に留置する手術で15件でした。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 22 0.45
異なる 13 0.26
手術、処置の合併症での入院が35件となっています。人工関節のゆるみによる再置換の症例、当院や他医院で手術を行い退院した後に術後の合併症の加療目的に入院された方がほとんどです。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
1371 1326 96.72
肺血栓塞栓症とは肺動脈に血液の塊である血栓が詰まる病気です。手術後に長期間の臥床を余儀なくされると下肢を動かすことが少なくなるため発症のリスクが高まります。予防として間欠的空気圧迫装置、弾性ストッキングを用いた対策を行っており当院の実施率は97%となっています。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
888 610 68.69
広域抗菌薬を使用する際、投与開始時に血液培養検査を行うことは、望ましいプラクティスとなります。また、血液培養は1セットのみの場合の偽陽性による過剰治療を防ぐため、2セット以上行うことが推奨されています。
解説](DPCデータ上の数値を表示しています)病原体は血流中にばらついて存在することがあり、血液培養検査1セットの検査では原因菌を特定すること(検出感度)が限られてしまいます。血液培養検査を2セット施行した場合の検出感度は、1セットの場合と比べて約30%近くその検出率は向上すると言われており、血液培養検査実施時は2セット以上採取することが世界的なスタンダードとなっています。本指標は、各施設で適切な感染症治療が行われているかを評価する上で重要な指標となります。
 当院では他職種で構成された抗菌薬適正使用支援チームを組織し、抗菌薬の選択や投与量だけではなく、必要な検査の提案やその結果の解釈についても主治医と連携して感染症治療の支援を行っています。特に死亡率の高い菌血症という重篤な感染症を診断する上で血液培養は不可欠な検査であり、2セット以上での実施によって病原微生物の検出感度や検査精度の向上が期待でき、感染症による死亡率の低下に繋がるとされています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
336 280 83.33
広域抗菌薬を使用する際、投与開始時に血液培養検査を行うことは、望ましいプラクティスとなります。
[解説]血液は通常無菌状態に保たれていますが、感染が起こった場所から血液内へ病原体が進入すると、病原体が全身に広がり、菌血症や敗血症という重篤な感染症となります。それを防ぐためには、感染症に罹患したら、速やかに病原体を特定し治療に効果的な抗菌薬を選択する必要があります。血液内の病原体の有無を調べることを「血液培養検査」といいます。血液培養検査を実施せずに、むやみに広域抗菌薬を使用すると耐性菌の蔓延や細菌の耐性化を助長する可能性があります。本指標は適正な抗菌薬の使用状況を評価する指標となります。
更新履歴
2024/10/01
初版