放射線科医師(非常勤) | 川原 康弘 |
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2024年1月より常勤医師が不在となり、月・水・木曜日に非常勤医が従来と同様の診療(画像診断、IVR)を行っています。
他の曜日、診療時間外の対応は難しくなりますのでご了承ください。
当院の代表的な検査機器を紹介します(各機器をクリックすると機器の説明にリンクします)
肝動注化学療法 肝動脈化学塞栓療法 |
悪性肝腫瘍(主に肝癌) |
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動脈塞栓術 | 外傷性出血、消化管出血,喀血など |
経皮的リザーバー埋め込み術 | 肝転移,膀胱癌など |
経皮経肝的門脈塞栓術 | 悪性肝腫瘍(肝切除術予定例) |
バルーン下逆行性経静脈的塞栓術 | 肝硬変・門脈圧亢進に伴う静脈瘤 |
CTガイド下生検 | 肺や骨などの腫瘍,脊椎炎 |
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CTガイド下経皮的膿瘍排泄 | 肝、腹腔内などの膿瘍 |
手術症例数 | 2020年 | 2021年 | 2022年 |
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単純写真 | 49,849例 | 48,943例 | 46,299例 |
マンモグラフィ | 780例 | 808例 | 757例 |
消化管造影 | 642例 | 596例 | 740例 |
CT | 12,207例 | 10,783例 | 10,674例 |
MRI | 1.5T 3,421例 3.0T 3,790例 |
1.5T 3,452例 3.0T 3,776例 |
1.5T 3,006例 3.0T 3,317例 |
血管造影 | 337例 | 249例 | 360例 |
RI | 264例 | 277例 | 315例 |
血管IVR | 113例 | 195例 | 98例 |
マンモグラフィ検診施設画像認定
「放射性同位元素(Radio Isotope)」という放射線を出す物質を医薬品として体内に投与(注射または経口)して、骨や肝臓などの体内の臓器の形やそれが持っている機能に異常がないか専用の装置を使って調べる検査です。
「放射能」と聞くと恐怖感を覚える方もいらっしゃると思いますが大丈夫です。なぜならこの検査はほんとうに必要な場合にのみ行われ、しかも法律や医学的倫理の下、患者さんに決して無駄な被爆がない様、常日頃から関係スタッフが懸命に対応しているからです。
腹部の検査(CTや胃透視など)と同様に「絶食」が必要な場合があります。また、金属類やカイロ等は外していただき、さらには検査着に着替えていただく場合もあります。
ですから、脱ぎやすい服装で来院されることをおすすめします。
基本的に放射性医薬品は注射(静脈)で体内に投与され、目的とする部位または臓器によって注射のあと5分後から最も長くて1週間後に検査とそれぞれ特性があります。これらは医学的並びに生物学的検知により確定したものです。検査予約の際さらに注射の時に検査の日時を説明いたします。
A 検査は基本的に仰向けに寝ていただくだけです。検査内容に応じて装置が体の周りを動きます。腰痛症などで仰向けが辛い方は申し出てください。
A 前者は検査薬品の集まったところを「外から」X線を当てて検査するのに対し、RI検査では薬品が集まったところ「体内から」放出された放射線を利用して検査を行ないます。
MRIは磁気共鳴画像診断装置(Magnetic Resonance Imaging)のことで、読んで字のごとく磁石の力を用いて体の様々な部位の断面写真を取る機械です。
検査時間は撮影する内容によって異なりますが、首や腰では15〜20分、頭(脳)では20〜30分、膝や手首なども30分程度時間がかかります。
検査は基本的に仰向けで行ないます。お腹や心臓の検査の時には息止めをお願いしますが、その他、検査中は体を動かさないようにお願いします。
磁石を使っている検査ですので検査室内に金属類の持ち込みは禁止しています。
衣服のファスナー、肌着のホック、時計やメガネ等装飾品全て検査前に外していただきます。また、心臓、脳、眼などへの手術等で金属が用いられている場合は検査ができないことがありますので、申し出てください。
MRIはトンネル状の装置に入って撮像します。そのため、重度の閉所恐怖症の方は検査できません。
また、胎児への磁場、電波の安全性は確立されていませんので妊娠中の方またその可能性のある方は申し出てください。
MRI待合室でお待ちください。検査の順番が近づくと検査着に着替えをしていただきます。検査準備ができ次第、案内を致します。
検査中は工事現場のような「ガーガーガー」「ビー!ビー!ビー!」という大きな音がしますので、耳栓または耳当てをしていただきます。
検査の部位によってそれぞれの機械を体に取り付け、検査開始です。体を動かさないようにお願いします。
途中、具合が悪くなった際にはあらかじめお渡しするブザーでお知らせ下さい。
A CTも同じようなトンネルに入っての検査ですが、撮る写真は全くの別物です。CTはX線を使っており、MRIは磁石を使って画像を作っています。
A いいえ、MRI、CTそれぞれ得意なところと不得意なところがあります。例えば肺の写真はCTでは良く見えますが、MRIではさっぱり見えませんし、逆に腰の椎間板ヘルニアなどはMRIの方がハッキリと見えます。それぞれどちらがいいのかは主治医の先生がよく知っていて、使い分けをしています。
はい、検査内容によっては造影剤という薬を静脈注射で打つことがあります。
これはMRI専用の薬で、CTや血管造影で使う薬とは異なります。ただし、喘息がある方は副作用が出る恐れがあるので、原則として使えませんので注意が必要です。
乳腺のMRI検査はマンモグラフィ、超音波検査では診断が難しいと判断された場合などに行います。乳房組織をより精密に撮影することができ、がんを否定するためや、がんの広がり方を知るために造影剤(静脈注射で造影剤という薬を入れます)を使い検査を行ないます。
また生理周期と関連があり、月経第4週目ぐらいでは画像上で乳腺が目立ちやすくなり、腫瘍と正常乳腺との区別が困難になる場合があるため、その期間を避けての検査をおすすめしております。
【写真】HDブレストアレイコイル(GE社製)
検査時間は約40分くらいです。
このまま動かずにお願いします。
【写真】撮像した画像
【写真】撮像した画像
CTとはComputed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略です。
Ⅹ線による検査の1つで、体の周りを一回転するようにⅩ線撮影し、得られた情報から横断面のみならず、さまざまな断面像や骨などの三次元画像を得ることができます。
当院は64列MDCTを導入し、短時間で広範囲に高画質が得られるようになり、検査を受ける方にとって、より負担が少なく、より安心して検査を受けて頂いています。放射線被ばくの低減にも努めています。
また造影剤を使用する事により、頭部や腹部の腫瘍の評価はもちろんのこと、頭部や腹部の血管や下肢血管など、細かい血管の抽出や、必要に応じて血管の三次元画像を作成しています。
また心臓CT(冠動脈CT)の検査も行っています。
CT検査は、24時間体制で救急患者さんにも対応しています。
A Multi Detector Low CTの略でマルチスライスCTともいいます。
当院のCT装置は、1mmという細かい幅の複数の断面を1度に撮影することが出来、X線ビームが患者さんの周りを1回転する間に、検査台が移動してらせん状に撮影する為に、短い1回の息止めで、広い範囲を、高画質で撮影することができます。
A 断層画像という点では同じとも言えますが、撮影原理が異なります。CTはX線を使用し、MRIは磁力を用いており、得られる画像も全く違ったものとなります。検査目的によってCT検査かMRI検査を受けることになります。
A 検査の部位や目的によって異なりますが、単純検査で3分から10分、造影検査で15分から20分ぐらいです。
A 検査をする部位や造影剤を使用する検査によって、食事制限が必要な場合もあります。午前中に検査がある場合は朝食を、午後に検査がある場合は昼食を控えていただきます。
水分(お茶、水等)は、通常通り飲んでください。
A CT検査で用いられる線量は身体的に影響が出るほどの線量ではありません。しかしX線を浴びることは事実ですので、むやみやたらに検査は行いません。
CT検査を行う際には、検査による有益性が被ばくによるリスクを上回ることが前提とされています。さらに撮影する際は被爆が最小限になるように常に努めています。ご心配な時は担当医師、または放射線技師にご相談ください。
A 母乳中にもわずかですが造影剤が移行しますので、造影検査を受けられてから最低でも24時間は授乳を避ける様にお願いします。
詳細は担当医にご相談ください。
A 心臓ペースメーカー・植え込み型除細動器をつけている方は不具合が生じる恐れがあるため、検査が出来ない場合があります。検査の際にはペースメーカー手帳をもとに確認をしますので、必ず持参してください。
カテーテルと呼ばれる管を腕や鼠径部の血管より挿入し、目的血管まで到達させ造影剤と呼ばれる薬を注入し、診断や治療を行う検査です。
血管造影は全員入院してからの検査となります。
検査の時は検査着へ着替え、点滴をとって検査室へ向かいます。
検査時には滅菌された布をかぶせます、安静にしていただきます。
腕または鼠径部の血管よりカテーテルを挿入し、検査、治療を行ないます。
検査、治療が終わるとカテーテルを抜き、穿刺部を押さえて止血します。
穿刺した部位によって検査後の安静の時間は異なります。安静時間は医師または看護師からお伝えします。
A 通常検査中の痛みはほとんど感じませんが、はじめにカテーテルを挿入する部分に局所麻酔を行ないます。その時に一瞬痛みを感じます。
A 血管造影で使われる造影剤はCT用の造影剤と同じ成分のものです。
造影剤を入れたときに撮影する場所が部分的に熱く感じる場合があります。
乳房X線撮影装置;富士フイルム社製 AMULET Innovality
乳房にX線をあて、フィルムに写し出すものです。乳房はやわらかい組織で出来ているので、専用の装置を使用します。
基本的に2方向の撮影を行います。
A 撮影する時は圧迫をしないといけないので、その時に人によっては痛みを感じます。圧迫をして乳腺組織を広げることにより、中にうもれていた病変が写真に写し出されやすくなります。また、被ばく量を少なくすることも出来ます。圧迫をしている時間は数秒です。可能な限りご協力お願いします。
A 乳房は女性ホルモンの影響を受けて硬くなったり痛みを感じたりします。なので、生理が終わって1週間ぐらいの乳房がやわらかい時期に検査を受けて頂くことをおすすめします。
A マンモグラフィはX線検査なので放射線被ばくがありますが、乳房だけの部分的なもので、骨髄などへの影響はなく白血病などが発生する危険はありません。
1回の撮影で乳房が受ける放射線量は、東京−ニューヨーク間を飛行機で往復する時に浴びる自然放射線(宇宙線)の量よりも少ないくらいです。
なので、マンモグラフィの被ばくによる危険性はほとんどありません。
中央放射線部では2009年3月にマンモグラフィ検診施設画像認定を取得し、2018年4月に更新しました。また、撮影は検診マンモグラフィ撮影認定放射線技師(女性3名)を含む女性5名が行っています。読影は検診マンモグラフィ読影認定医師が担当しています。
お問い合わせは、中央放射線部または外科外来までお願いします。
放射線科ではCT,MRI等いろいろな検査がありますが、まず一番最初に検査するのが一般に「レントゲン」と言われる単純写真でしょう。
ここでは胸部や腹部、骨関節などの写真をとります。
撮影は3部屋で対応しています。
消化管造影、脊髄造影(ミエログラフィー)や神経ブロック、骨折後の整復、またERCPなどを行っています。
日立社製透視装置(Cアームタイプ)・島津社製透視装置(オーバーチューブタイプ)
骨密度を測定することを骨塩定量検査といいます。
低エネルギーX線を使い骨の強度を測り、骨粗しょう症の診断を行ないます。
当院では腰椎と股関節の部分で測定し、正常値と比較して診断しています。
使用装置はHOLOGIC社製です。
容態が悪く撮影室までの移動が困難な患者さんの撮影を病室で撮影します。
また手術後の確認用として手術室で撮影をします。
使用装置は日立社製Sirius tiara airy等です。