CTとは
CTとはComputed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略です。
Ⅹ線による検査の1つで、体の周りを一回転するようにⅩ線撮影し、得られた情報から横断面のみならず、さまざまな断面像や骨などの三次元画像を得ることができます。
当院は64列MDCTを導入し、短時間で広範囲に高画質が得られるようになり、検査を受ける方にとって、より負担が少なく、より安心して検査を受けて頂いています。放射線被ばくの低減にも努めています。
また造影剤を使用する事により、頭部や腹部の腫瘍の評価はもちろんのこと、頭部や腹部の血管や下肢血管など、細かい血管の抽出や、必要に応じて血管の三次元画像を作成しています。
また心臓CT(冠動脈CT)の検査も行っています。
CT検査は、24時間体制で救急患者さんにも対応しています。
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検査の流れ
- 病院の受付をして、CT室窓口の緑色ボックスに基本箋、診察券、または予約票を入れてお待ちください。
- 順番が来ましたら、担当者がお名前をお呼びし、検査室へご案内します。
- 担当者が検査の内容を説明致します。疑問や不明な点がございましたら、お気軽にご質問ください。
- 検査部位に応じて、金属類は外して頂き、必要に応じて、検査着に着替えて頂きます。
- 準備が出来ましたら、基本的に仰向けに寝て頂き、円筒状の装置の中に入り検査を行います。
- 検査中は動かない様にして下さい。CT検査は体の動きに弱い検査です。高性能の装置をもってしても、体が動きますと、きれいな画像が撮影出来ず、診断が出来なくなります。痛みなどで安静に出来ない時は、担当者に申し出て下さい。スポンジ等を用意して出来るだけ苦痛を取り除きます。
- 胸部・腹部CTでは、息を吸って止めて頂きます。息止め時間は10秒ぐらいです。検査部位や目的によって、3回~5回程息を止めて頂くことになります。
- 検査が終了したら、指示があるまで動かずに、楽な姿勢でお待ち下さい。
検査時間は造影剤を使わない時、頭部で約3分、胸部・腹部で約10分、造影剤を使う検査の場合は約15分~20分かかります。
造影CT検査について
- 造影剤を使うことで、血管の抽出や病変の性質を判断することができます。
- 腕の血管(静脈)から100cc~150ccの造影剤を体重や検査目的に応じて造影剤の注入量や注入速度を変えて撮影します。
- 造影剤を注入した際、少し体が熱く感じることがありますが、これは正常な反応ですので心配はいりません。
- 造影剤注入時、ごくまれに造影剤による副作用が起こることがあります。造影剤使用時に、副作用が生じた場合はすぐに適切な処置ができる様にしていますので、熱さ以外に具合が悪い(吐き気、息苦しい、かゆみ、発疹)の症状が出ましたら、すぐにスタッフに知らせて下さい。
- 造影剤は尿として排出されますので、検査後はなるべく水分(水、お茶、ジュースなど)を多めに飲んで、排出してください。
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次の場合により造影剤が使用出来ないことがあります。
- ぜんそくがある、あるいは以前ぜんそくがあった。
- 以前、造影剤で副作用が生じたことがある方。
- 甲状腺機能亢進症やヨード過敏症を持っている。
- 腎機能が低下している。
- 糖尿病の薬を飲んでいる。
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よくある質問(Q&A)
Q MDCTってなんですか?
A Multi Detector Low CTの略でマルチスライスCTともいいます。
当院のCT装置は、1mmという細かい幅の複数の断面を1度に撮影することが出来、X線ビームが患者さんの周りを1回転する間に、検査台が移動してらせん状に撮影する為に、短い1回の息止めで、広い範囲を、高画質で撮影することができます。
Q CT検査とMRI検査の違いは何ですか?
A 断層画像という点では同じとも言えますが、撮影原理が異なります。CTはX線を使用し、MRIは磁力を用いており、得られる画像も全く違ったものとなります。検査目的によってCT検査かMRI検査を受けることになります。
Q CT検査の検査時間はどのくらい?
A 検査の部位や目的によって異なりますが、単純検査で3分から10分、造影検査で15分から20分ぐらいです。
Q CT検査を受ける時は、食べたり飲んだりしてはいけないのですか?
A 検査をする部位や造影剤を使用する検査によって、食事制限が必要な場合もあります。午前中に検査がある場合は朝食を、午後に検査がある場合は昼食を控えていただきます。
水分(お茶、水等)は、通常通り飲んでください。
Q CT検査を胸部から腹部まで撮りましたが、放射線被ばくは大丈夫ですか?
A CT検査で用いられる線量は身体的に影響が出るほどの線量ではありません。しかしX線を浴びることは事実ですので、むやみやたらに検査は行いません。
CT検査を行う際には、検査による有益性が被ばくによるリスクを上回ることが前提とされています。さらに撮影する際は被爆が最小限になるように常に努めています。ご心配な時は担当医師、または放射線技師にご相談ください。
Q 現在授乳中ですが、造影剤の影響はありますか?
A 母乳中にもわずかですが造影剤が移行しますので、造影検査を受けられてから最低でも24時間は授乳を避ける様にお願いします。
詳細は担当医にご相談ください。
Q 心臓ペースメーカーを入れていますが、検査を受けても大丈夫ですか?
A 心臓ペースメーカー・植え込み型除細動器をつけている方は不具合が生じる恐れがあるため、検査が出来ない場合があります。検査の際にはペースメーカー手帳をもとに確認をしますので、必ず持参してください。